【Klug】キプロスの地元紙によると、キプロス大統領の家族企業は、ユーロ圏財務相がキプロス預金課徴方針を決めた3月15日以前に、キプロス二番手銀行、ポピュ ラー銀行(破たん処理)からロンドンの銀行に資金を移し替えたとのこと。
金額は2100万ユーロにのぼる。当該企業は否定しているとのこと。

http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=179496



かつて日本で預金封鎖が行われた時も、政治家はいち早く資産を有価証券等に移したと言われています。
当然ですよね。みんな自分が可愛い。

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トレーダーとしては今後のキプロスにおけるFX業界が気になるところですが、結論からすると倒産リスクは限りなく低いと思われます。

当初、預金口座を一律にヘアカットする案が出た際には一部ブローカーが戦々恐々としたものの、バッドバンクという形で処理することになったため、安心感が漂っています。

キプロスではブローカーに信託保全義務はありません。分割管理という形でリスクを分割している場合が多く見受けられますが、これは、顧客にとってはなんの保証にもなりません。

しかしながら、多くのブローカーはライセンスこそキプロスであっても、サーバーや銀行、営業業務をキプロス国内で行う必要はありません。また、オーダーを出すためにカバー先に証拠金を積まなければならないので、多くの資金は海外のカバー先銀行口座に入金されています。この証拠金はレバレッジの高い業者ほど多く入金しなければならないので、“呑み屋”ではないブローカーの資金の大半は海外口座に存在します。

とはいえ、営業が国内であれば従業員の給料や登録法人口座があるはずなので、多少のダメージはありそうです。

今後は法人税の上昇が予想されるキプロスですが、FX業務はライセンスが取れればどの国でも展開できるため、資本が他のオフショアに移る可能性も考えられます。

今後も目が離せません。