過去最高に脱税しやすいカードが登場

キプロスのFXブローカーの一つ、ironFXが興味深い動きを見せています。

新たにironFXカードなるデビットカード導入しました。

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現状として、海外FX口座からの出金にはリスクが伴います。
そもそもFXブローカーが注文を呑んでいる場合、顧客が利益を上げて口座残高が増えたとしても、それは見せ掛けのお金にすぎません。なんだかんだ言って出金を渋り、顧客がトレードで損失を出すのを待つ業者まで存在します。

日本のブローカーを始め、インターバンク以下のスプレッドを提供するブローカーは多かれ少なかれ必ず注文を呑んでいますし、いつか顧客が資金を失うのを待っています。
そうすることにより、顧客の入金額が自社の利益になるからです。



ironFXはキプロスの業者なので、今回のキプロスショックの影響で資金ボリュームが急激に低下したと思われます。事実、オレ氏周辺の機関投資家の殆どは、IMFの監視下に置かれた段階で資金を他の国籍のブローカーに移しています。

現状として、利益等の資金を日本国内銀行に送金を行うと国税に目をつけられるため、富裕層の多くはオフショアバンキングを利用しています。オフショアバンキングは国際決済カードとセットになっているのが基本で、郵便局やセブン・イレブンのATMで出金が可能です。国内の金融機関に履歴が残らないため、基本的に国税は把握出来ません。

しかしながら、オフショアバンキングの多くは富裕層向けサービスであるため、口座開設のハードルが高く設定されています。口座開設だけで数百万かかるものもあり、庶民には馴染みの薄いものです。

海外FXでは利益を上げても、申告分離課税には含まれないために雑所得扱いになり、高い税金が課せられます。そのため、こういった国際決済を用いたデビットカードをブローカーが発券することには、出金リスクを低減する意義があるのです。また、個人の裁量に委ねられますが、税金の申告をしなくてもバレる可能性は低いと言えます。

これまでもブローカーがカードを発券することは数件ありましたが、InterLink系ブローカーやSevenFXに代表されるLidyarich系詐欺業者やInstaFOREX等の金融ライセンスを持たない無登録業者ばかりでした。
その点ironFXは呑み屋ではあるものの、金融ライセンスを持ち、出金にある程度の実績を持っているため、まともに使える業者としては初の出金カードと言えると思います。

いわゆる「出金専用カード」になるかと思われますが、NETELLER+カードと同じように決済に使えるかどうか、使えたとしても国内ではどの程度の範囲で使えるのかは現段階では不明です。

オレ氏は早速申し込みをしたので、詳細が分かり次第記事にしたいと思います。



ちなみにこのironFX…

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最近になって日本オンリーのクレジットカード会社であるJCBに対応したり、異常なほど高い入金ボーナスを続けており、日本人の雑魚を欲している感がひしひしと伝わってきます。この傾向はどこの業者でも同じでしょうが…。

今であれば低レバレッジで円安に張れば利益が出るかもしれませんが、FXでコンスタントに利益を上げることはとても難易度の高いことです。海外FXは通信距離やサーバーの反応速度等でレイテンシは確実に劣ります。国内のFXで勝てない人が海外FXで勝てるなんてことはありません。

日本は事実業の金融鎖国であるため、海外金融関連情報に疎くなりがちですが、少なくとも国内FXに関してはとてもよい環境が整えられていると思います。
海外FXは、外人のカモにならないためにもしっかり実力を付けてからにしましょう。

キプロス大統領が預金カット告知前に預金を海外に送金していた模様

【Klug】キプロスの地元紙によると、キプロス大統領の家族企業は、ユーロ圏財務相がキプロス預金課徴方針を決めた3月15日以前に、キプロス二番手銀行、ポピュ ラー銀行(破たん処理)からロンドンの銀行に資金を移し替えたとのこと。
金額は2100万ユーロにのぼる。当該企業は否定しているとのこと。

http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=179496



かつて日本で預金封鎖が行われた時も、政治家はいち早く資産を有価証券等に移したと言われています。
当然ですよね。みんな自分が可愛い。

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トレーダーとしては今後のキプロスにおけるFX業界が気になるところですが、結論からすると倒産リスクは限りなく低いと思われます。

当初、預金口座を一律にヘアカットする案が出た際には一部ブローカーが戦々恐々としたものの、バッドバンクという形で処理することになったため、安心感が漂っています。

キプロスではブローカーに信託保全義務はありません。分割管理という形でリスクを分割している場合が多く見受けられますが、これは、顧客にとってはなんの保証にもなりません。

しかしながら、多くのブローカーはライセンスこそキプロスであっても、サーバーや銀行、営業業務をキプロス国内で行う必要はありません。また、オーダーを出すためにカバー先に証拠金を積まなければならないので、多くの資金は海外のカバー先銀行口座に入金されています。この証拠金はレバレッジの高い業者ほど多く入金しなければならないので、“呑み屋”ではないブローカーの資金の大半は海外口座に存在します。

とはいえ、営業が国内であれば従業員の給料や登録法人口座があるはずなので、多少のダメージはありそうです。

今後は法人税の上昇が予想されるキプロスですが、FX業務はライセンスが取れればどの国でも展開できるため、資本が他のオフショアに移る可能性も考えられます。

今後も目が離せません。

キプロスに銀行強盗が入った模様。なお、犯人はユーログループ。(預金封鎖)

【Market Hack】キプロスが電撃的に預金を封鎖、預金者は10%近い銀行残高を「預金税」という名目で失う事に

 欧州連合(EU)がキプロスの財政危機を解決するため、ドラマチックな措置を発表しました。
それによると次に銀行の窓口が開く火曜日の朝まで、同国の電子的なトランザクションを一切凍結し、預金者の資金を動かせなくしたうえで、10万ユーロ以上の現金を預金している個人や企業には9.9%、それ以下の、小口預金者には6.75%の残高を帳消しにするというものです。

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 名目的にはこれは「預金税」と呼ばれていますが、実質的には銀行の経営危機で預金者の預金が危険にさらされたため、預金者全員が共倒れになるのを避けるため、預金者全員で痛み分けしたというカタチになります。

今回の措置は銀行の乱脈経営のツケを預金者に回したという点で極めて異例です。

欧州連合がその決断を下した理由は、キプロスの銀行の預金の大半はロシアなどから来るオフショア・マネーであり、税金を忌避する投資家をEUの真面目な国民の税金で尻拭いするわけにはいかないという配慮があります。

http://markethack.net/archives/51867091.html



キプロスに銀行口座を持っている方は少ないかと思いますが、FX口座を持っている方は多いと推測します。
もちろん日本とは制度が異なり、キプロスだけではなく、ほとんどの海外FX業者に信託保全はありません。
代わりに分別管理や有名監査法人管理というスタンスで信用を集めている会社が多く存在しますが、これらは投資家にとって何の保証にもなり得ません。



今回の場合、顧客の資金がどこの国のどこの口座にあるかが問題になります。
外資系の銀行もキプロス支店においてはキプロスの政策下に置かれるため、預金封鎖の対象になります。
また、キプロスに本店のある銀行でも口座がギリシヤ支店の場合は預金封鎖の対象にはならない模様です。

以上の点から、FX業者の分別保存先がバークレイズ・BNPパリパ・ソシエテ ジェネラル等の外資系銀行であることが明らかにされている場合でも注意が必要です。

しかしながら、多くのFX業者は、登記やサポートをオフショアであるキプロスにて行いながらも、運営の実態が海外にある場合が多く、一括りにキプロスの業者だから危険ということではありません。
オフショアFX業者は国際金融スキームをよく理解しているはずなので、杞憂に終わればよいのですが。

もっとも、法人税が上がることは確定路線のようなので、サービス低下の可能性は残されます。
今後の入出金が気になるところですが、まずは業者の正式なプレリリースを待つしかないようです。

オレ氏は出金済みですが口座は生かしているため業者にいくつか質問をする所存です。
また何か動きがありましたら記事にしようと思います。
ブログについて

相場歴9年目・国内某ファンドに所属するオレ氏が純度100%のポジトークと相場ネタを繰り広げるブログ。投資は余剰資金で計画的に。